ドリー夢小説



その日は何故だろうか
気持ちが落着かず、朝から手付かずな状態だった


何かが起こる
そんな予感


けれど所詮勘なものだ
と自分に言い聞かせる





何事も失く過ごそうとしていた日が、一瞬で終わる
なんて事を、誰が予想していただろうか
恐らく陛下さえも予想していなかっただろう



この世が混乱へと落ちる様を、
俺は何をする事もなく黙ってみることしか出来なかったのだ















『ユージーンっ!!!』



急いで階段を駆け上るユージーンとミルハウストを見つける
恐らく彼らも陛下のフォルスを感じ御前へと赴く所だろう

一刻を争う事態に焦燥が募る





っ、お前も感じたか…」

『あぁ…急ごう。陛下の身に何かが起きている!!』





先程まで自室で休んでいたところ、耳鳴りがした

聴覚を麻痺するまでのそれは、フォルス反応
しかも今は床に伏せられている陛下のものだったのだ


異常なまでの強いフォルス反応
居ても居られなく部屋を飛び出し今に至る






「陛下っ!!」





大きくミルハウストが叫ぶ

自室に居ない事を確認し、強い反応を示していたのは祭儀場
登り終えた階段を踏みしめると

途端、大量の光が自分達の視覚を襲った
明るすぎる部屋を何とか堪えて伺う


見た光景は
陛下が両手を掲げてフォルスキューブを発しているところだった
激しく回転するキューブからは異様なほどまでの強い反応を示している






『陛下!!何をっ…!』

「お止め下さい陛下!!」





近寄ろうと、一歩踏み出した瞬間





『陛下ぁぁっ!!!』





微かな音を立て
フォルスキューブが砕けた

散りばめられる様に砕けた破片は、夜空へと吸い込まれてゆく





駆け寄る夜空には降り注ぐ大量の流れ星が
この国を、カレギアの悲劇を報せるかのように



無言で降り注ぎ消えていった――――











 






国は変わってしまった

陛下は直ぐ亡くなられ、一人娘のアガーテ姫が国王となった
未だ若い、がラドラス陛下はアガーテ姫しか授からなかったのだ


国は揺れ動く


陛下が発散させたフォルス
月のフォルスは悲劇を生み出し多くの被害者を出した
唐突に身についてしまったフォルスをコントロール出来ず暴走
数絶えない報告が寄せられてくる


スールズでの出来事もまたその中の一つ
けれどがその真実に触れる事が出来るのは、もう少し後の事











―――――1年後



かつて共に肩を寄せて戦った仲間が軍から追放され、それを追うように消えた少年


国が不穏な影を潜めている事を
如何することにも出来なくて、只命令どおりに動くだけしか出来ない自分の歯痒さを憶えるのも






もう少し後の話









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2005/03/06
勢いで連載…?
恐らくカレギア中心で話が進みます

ここまで読んで下さり有難う御座いました







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