子ども扱いしないでよ

 僕は君と同じ位置に居たい


   君だけに-----------








             背伸びして







空を見上げれば晴天


透き通った蒼が何処までも続くような気がした


空の色が好き


この蒼は、彼女と同じ瞳の色だから


「ぅお〜い、〜!」


向こうから走ってくる姿に呼ばれた本人、は微笑んだ

手を振りながら自分の名前を呼び、叫んでいるのは
背が少々低めのマヤ


今日は珍しく兄のキラや、友達のガイが隣には居ない


『そんなに急ぐと転ぶぞ?』

「うわぁ!!」


言った傍から彼は転び、草の中へと埋もれてしまった


『あぁ…やった…』


髪を掻き揚げてマヤが倒れたであろう場所まで走る
未だ起き上がっていなかったがが駆け寄った途端体を急に起した


その顔には笑顔が浮かんでいる


『大丈夫か、マヤ?』


「うん…大丈夫」


手を差し出す

そうするとマヤは何だか恥ずかしそうにその手を取った


その手の温もりが心地よくて



けれどまた彼女の前で失敗をしてしまった

これで一体何度目だろうか?


彼女の前だとどうしても上手くいかない



そしていつも


『まったくマヤは…ちゃんと気をつけないと』


僕を子ども扱いするんだ


「そんな兄さんみたいな言い方…」


兄さんも僕を子供扱いする

そりゃたしかに年齢的には一番下かもしれないけど


とはたったの1歳しか離れてないのに



『キラもマヤを心配してでの言い方だろ』


「…もなの?」


『もちろん』


そう微笑んだ時の彼女の表情が目から焼付いて離れなかった





「でも…やっぱり子供扱いされるのは嫌だよ…」



好きな人とは同じ場所に居たいでしょ?

ずっと隣に居て欲しい

それは誰もが思うこと



「…ねぇ、

『ん?』

大きく背伸びして

彼女の頬に唇で触れる




今はこれ位しか出来ないけれど-----



「…もう僕のこと、子供扱いしないでね?」




背伸びすれば君に少しでも届くんだ
少しでも距離が近づいたなら




暫くはこのままで良いかも知れない




+++++++++++++++++++++++++++++
後記の裏腹反省場


マヤ夢です・・・。難しい・・けれど比較的外見年齢低いキャラの方が
書き易いです。ユダとか、ルカとか難しい・・・(汗)
本当はもうちょっと黒々しいマヤを書きたかったのですが(笑)

次回に頑張りたいです


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