ドリー夢小説



橙色に染めた君の髪は
一層暖かさ
優しさを増していた


誰も知らない
自分だけの





秘密の放課後








Setting sun...










外からは木漏れ日が流れ込んでくる
グランドには部活動に励む生徒の声が聞こえた

季節は秋

窓から入ってくる日差しは暖かい雰囲気に包まれ、睡魔を襲う




『ね…眠…』




幸い、この生徒会室には以外誰も居ない


とは言うものの
いつもの如く丹羽が逃げ出し、中島がその跡を追跡中

ほんの30分程度で戻ってくるだろう







『どうせ中嶋が獲物を持って帰ってくるのは早いだろ…』





その間だけ

は軽い夢の中へと誘い込まれた








*  *  *  *  *  *  *







あまり足を踏み入れたくない場所
生徒会室



会計部と生徒会は犬猿の仲
しかしどうしても提出しなければならない
書類を頬って置くわけにもいかない

臣に頼んだらきっと中嶋との静かな冷戦が始まるだろう


そうなるのは御免だと思い
西園寺は生徒会室へのドアを開いた




橙色に染まった生徒会室
シンとした静けさが包み込む



「何だ…誰も居ないのか」


誰も居ないのは好都合だが
書類に目を通す物が居ないの話にならない


そこに
一人だけの影


机に顔をうつ伏せたまま
静かな寝息を立てている人物



「……?」


漆黒の髪がサラリ、と滑る
その前髪から覗く閉じられた瞳は整っていた

その辺りには書類が散らばっている


「生徒会は…」


にまで手伝わせているのか…




そう思った瞬間
心の奥が
鋭い痛みが走ったのには気づかない振りをしていた



「………」




静かな時間
自分としか存在しない時間

まるで
二人だけのために時間が刻むように

いや、そうあって欲しいと
只単に自分が思っただけ



彼女の漆黒に髪に触れてみる
指を流れる様な糸

絡まることもなく
己の指を巣に抜けた







ふと思い出す
彼との他愛もない会話の一部



『西園寺って綺麗だよな…』


「…何を言い出すと思ったら。くだらん」


『いいじゃん、褒めてるんだから』


そして微笑む


彼は私を美しいといった
しかしその時自分は

目の前に居る彼こそが
美しいと思った








「…


寝ている彼にそっと呟く
規則的に寝息を立てる彼

起こさないように




「お前は……」



耳元の傍で
囁くように




「綺麗だ…」




聞こえては居ないけれど
伝えたい言葉

君に聞いて欲しい言葉


今こんな形でしか伝えられないけれど




「今度は起きているときに言ってみるかな…」



彼の反応が楽しみで
西園寺は少し口元を緩めた


彼は


何処まで私を本気にさせてくれるだろう?

既にもうこちらは本気なのだが



何分鈍い彼は
何時ごろ私の気持ちを知るだろうか





静けさが篭る生徒会室の中
二人だけの時間を刻む



これは



自分だけしか知らない




幸福な時間









end




2004/09/16









ス、スミマセ(吐血)
女王様似てませんね…

ゲームをプレイしていないのでいまいちキャラ特徴を掴めていないのですが
お付き合い下さると嬉しいです





























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