ドリー夢小説 貴方と共になら―…
ねぇ、だから私も一緒に―…





   永久







崩れ行く儀式の地
辺りは煙幕に包まれる
継承者達の意志とルックの考えは重なることは無かった…


後は戦いによって互いの信念を打ち砕くしかない…


そして最後の戦いを挑む
結果はルックの計画を止めることに成功し…
そして今現在遺跡が崩れ落ち、
脱出しようと駆けていた





ルックを、救うことを諦めて―…




パーティは炎の継承者ヒューゴ
そして雷を宿しゲド、水を宿しクリス、ササライ、ナッシュ…そして
辺りは瞬く間に瓦礫に埋もれて行く



すべてを無に包むかの様に

最後までルックは決意を鈍らせなかった
運命に逆らおうとした



しかしそれは虚しくも砕け…
その場を動こうとはしなかった



今は…
きっと力を使い果たし…

崩れる道を進む中、は途端に足を止めた
否…動かなかった…



それに気付いたヒューゴが声を上げる




「?、何やってんだよ、早く…」


『…ごめん…』



微かに聞こえるその声


『俺…此処から先は行けないよ…』




悲しそうな声の反面、彼女の顔は薄く微笑んでいた
聞き間違いかと思った

だって彼女は微笑んでいたのだから―…




「なっ何言って…」


『俺は皆と行けない』



瞳が揺れる
瓦礫の音だけが聞こえる



『あいつを…一人には出来ないよ…』



尚に微笑む
けれどそれは悲しい笑み…




「何をっ…」


「駄目だっ!!!」



ヒューゴの言葉を遮りササライが前に出る
怒りを含んだ声で



「ササライ…」


『行かせない。絶対にっ!!』



の顔から笑みが薄くなる
彼の真剣な表情に見射られ為



『大丈夫だよ…』


「何がっ何が大丈夫なんだっ!!?」


『俺は決めたんだ』


「っだからって…」



先程の笑顔は完全に消えた
その表情にササライは言葉を詰らせる



『ごめん……』



そんな顔を見たことが無かった
いつも明るく、
いつも自分達を照らしてくれた彼女…




「…っ」



「行かせてやれ…」




無言で見ていたゲドが口を開く

視線を合わせる
それ以外ゲドは何も言わなかった
長い沈黙の中





「…きっと、又逢えるために…」



ササライはの手を取り自分の両手に填めていた指輪を彼女の指に移す




『…ありがとう』


「約束だよ…」




絶対---
また何処かできっと逢える----


崩れ行く中
彼等の後ろ姿を見、指に視線を下ろす



ありがとう、ササライ…きっと忘れない…



けど……


その約束は守れないよ…
そしては元来た道を駆けていった





* * * * * * *





儀式の中央部に彼等はいた
セラと、ルックが…
力を全て使い果たし…

じゃりと、崩れ行く宮殿の中進む音
その音に気づき、中央に横たわっていた人物と視線が合わさる




「…っ、何で此処に…」



弱い声が発せられる



『俺が此処にいちゃおかしい…?』



階段を登り彼等に近付く
辺りは瓦礫に埋め尽されていく




「な…んで戻ってきたのさ…」


ルックはセラの膝上に頭を乗せ仰向けになっていた
そこから見える空は灰色の寂しい色



『理由なんていらない』



セラの横に座り、彼女の頬に触れる



『セラ……?』



しかし返事は返ってこなかった
目を閉じたたまま…



『………』


そっと髪をなぞる
そこにはまだ
自分が昔上げた髪止めが色美しく輝いていた






…」


『ん…』


「僕達…昔みたいに戻れるかな…」



ルックの瞳は色無き空へと向けられている



『戻れるさ…きっと……あの時みたいに』


「そう…だね…」



鮮明に思い出す記憶
笑顔が耐えなかったあの日

振り返ればすぐそこに存在しているような



『なぁルック…』





「………」


『ルック…?』


「………」




は空を仰ぐ
色の無い空は一本の光筋を創っていた




『……お休み…セラ…ルック…』





これから見る永久の夢を―……





『きっと……』




そして又、三人で
歩んでいこう





新しき道を―…






*END*
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送