ドリー夢小説 夏の音

耳を澄ませれば響く虫の鳴声


そして何より君が居て








夏音








横には蚊取り線香
そして冷えた麦茶と旬の西瓜

コップの水滴具合が何とも夏らしい


そして蟋蟀の鳴声


『夏だな』

「夏だね」


隣に座っているのは君で
団扇を仰ぎながら夜の星空を眺める

上を見上げれば満遍なく広がっている星達



「それにしても、の浴衣姿が拝めるとは思ってもいなかったな」


今となりに座っている彼女は夏らしく浴衣
漆黒の髪に似合わせた青色の浴衣

もちろん僕も浴衣姿な訳で

『・・・折角グレミオが作ってくれたんだ』

が朝起きてまず手渡されたのがこの浴衣

何ともグレミオのお手製だとか
頑張って作りましたと、笑顔で言われてしまえば嫌とは言えない

広げてみれば夏らしい真っ青な浴衣


「毎晩睡眠時間を削って作っていたみたいだからね」


『尚更着ない訳にはいかないでしょ・・・』


団扇を仰ぎながら履いている下駄を鳴らす


「良いじゃないか、似合ってるよ」

僕は笑顔を作る

だって本当にそう思ったから


『有難う、とだけは言っておく』



その後に二人の笑いが夏の空に上がった



「綺麗な星だね・・・」

あの中に僕達の星があるんだな、そう考えると何だか変な感じ

一番大きく、光り輝いているのが天魅星

その天魅星が。108星を導く者


絶対に欠かせない存在


でも・・僕にとっては君が絶対に欠かせない存在だよ?

気づいてる?


『夏真っ盛りですよ』

「本当だね・・・こうやって又来年も夏を迎えるんだ」


来年、再び同じ夏が巡るとき

君は僕の隣に居るかな?
僕は君の隣に居れるかな?

そんな心配をしてしまうけれど

君の隣なら大丈夫

君の隣に居るだけで弱い心が打ち消されるんだ


それは君が知らない君の力


夜空に星が流れる

一線の光

「願い事、しなきゃね」

『何を願うの?』

そりゃもちろん



来年も、いつまでも


君の隣に居れます様に




それは星に願いを掛けた夏夜の出来事



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2004/07/19








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