ドリー夢小説

暗く、何処までも続く漆黒の闇
下を見れば劫火が広がり
目の前に迫り来るヒトとは呼べない存在



けれどそれを抜けてまでも
守りたい人が出来た。傍にいて欲しい人が見つかった





その暖かさだけでも
頼りにしてもいいですか?
















〜新しい住人〜















カタリ、とプレートが動く
一度黒を指してたかと思えば直ぐに青のプレートへと移動していた






「ハウルさん、。お帰りなさい」





階段の脇にはマルクルがいた
何処から発掘したのか久しぶりに見たポット
その辺りは相変わらず物が散乱している



階段を登ると何時も通り暖炉では小さな火が揺れていた…と思ったはずだったのだが
その場所には見慣れぬ人の影が存在した






『只今、マルクル……』






本来ならば笑顔で彼らに向けたい所だが心身ともに疲れきっている為、声も間々ならない
隣いるハウルもどうやら同じ状況の様だ


あんな光景を見た所為
何度も見ているけれど…やはり慣れる事は無い






彼が階段を登ると共にもその跡を追った
階段を登るのも億劫な状態



階段を登り、炎が揺れる暖炉へと寄る
その暖炉にはフライパンを持ちベーコンを焼いている老婆






『…珍しい光景を見てる自分が居る』



「…カルシファー、よく言うことを聞いているね」





ハウルはその老婆に近づき、炎に語りかけた
フライパンの下からは小さい炎が喚く





「オイラをいじめたんだ」


「誰にでもできることじゃないな…あんた誰?」





確かに、カルシファーは火の悪魔
外見は可愛らしいが一応悪魔という立場上人間のいう事は聞かない
勿論ハウルとは論外だ


ハウルの言葉に一瞬肩を微動させた老婆はフライパンを持ちながら言う





「……あ…私はソフィーばあさんだよ。ほら、この城の新しい掃除婦さ」


「………」




その老婆の口から出て来た言葉を聞き、ハウルは少しの間考える様に黙った
その間にもフライパンからは香ばしい香りと音が聞こえる

フ、と一度溜息を漏らす




「貸しなさい」




と、一言良いその老婆からフライパンを譲り受ける
その光景をは無言で見ていた

その視線は老婆へと向けられている
蒼い瞳が鋭く見つめる







あの人…呪いにかけられている…?






そんな事を思っていたら朝食の準備が出来たらしい
本や瓶、様々なものが無造作に積み重ねられている机の上に4枚の皿が並べられていた

暖炉では卵の殻を音を立てながら食べているカルシファーの姿






「ほら、もこっちに来て食べよう」


『…はいはい…』





ガタリと音を立てながら椅子を引く
目の前には卵と良い具合に焼かれたベーコン





「マルクル」


「ハイ」




ハウルが席に着き、一枚一枚パンを慣れた手つきでナイフを入れる





「ソフィーさん」


「…ありがとう」





『どーも』




有る程度配り終わるとハウルは真正面を向いた
何時も恒例の食事前の挨拶だ

色々面倒くさがりの彼だがこういうときはまめだと感じる





「諸君、いただこう。うまし糧を」


「うまし糧!久しぶりですねちゃんとした朝ご飯なんて!!」




元気にそういったマルクルは勢いよく朝食を口へと運ぶ
見る側としては勢い有り過ぎなのだが…

予想通り、ソフィーと言った人はそのマルクルの行動に呆気と取られていた
余りこの城では礼儀という物を教えないからな

少しだけソフィーの事が気になったが考えても仕方がない為も朝食を口に運ぶ





その時だった





「…で、あなたのポケットの中のものは何?」








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2005/01/07

だりゃぁぁ!!!何だこの中途半端な終わり方は!!
ス…スミマセン何だか長くなりそうだったので切らせて頂きました(汗)
久しぶりな更新…

てぃうかヒロイン喋ってないよ?(ガーン)


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