ドリー夢小説

カタリと物音

扉を開けた瞬間ギィ、と言う傾いた音
それと共に横に付いていたプレートが動く






「お帰り、


『ただいま、カルシファー。誰か来た?』


「いんや誰も…ハウルは一緒じゃないんだね」






共に出たハウルの姿が確認されず、カルシファーは疑問を投げかける

暖炉の前の椅子に腰を下ろす
目の前では紅い炎が小さく揺れていた





『あぁ。また荒地の魔女の手下にね』





深く椅子に凭れ掛かり瞳を閉じる
瞼に掛かる漆黒の髪を少し邪魔そうに振るった

肩耳に付いている銀色のピアスも共に揺れた





『でもそろそろ帰って来るんじゃないのか』





あんな下っ端にそんなに時間は掛けていないだろう、そういい残して

普段は頼りない彼でも実際の魔力は相当の物だ
流石、マダムサリマンが見込んだ弟子とも言える


だから自分は彼に惹かれているのかも知れないけれど

けれどそう簡単に誰かに知られるわけにも行かず
今までずっと隠してきた
きっとこれからもずっと、隠していくのだろう







その瞬間






ドアが開く音がして、横のプレートが再び色を変える

カツンと階段を登る音
現れたのは勿論、此処の主人ハウル







『お帰り。旨く逃げれた?』



「勿論、僕があんな下っ端に負ける訳がないだろう?」



『まぁね。…それにしても…お前機嫌良くないか…?』






の目からは何となくそう思えた
何時もならば面倒くさいことに遭ってしまった、とぼやく筈なのに

今日はそれは無く、逆に唇は歪んでいた






「あぁ、途中で可愛い出逢いがあって」


『…キモっ!!お前のそういう顔は気持ちが悪い!!』


「うわ、ちょっと今のは傷ついたよ!?」






冗談だよ、そう笑いながら返す
しかしハウルをこんなにも上機嫌にさせる出逢いなんて…

どんなことがあったのだろうか?






「さて、帰って来て早速だけど。出掛けるよ






先程まで暖炉に向けていた体をドアへと踵を返す
サラリ、と美しい金髪が揺れた

出掛ける、その場所を聞かないでもには理解できた
余り行きたくは無いけれど…行かなくては為らない場所へと行くのだ






『分かった』






それ以上何も言うことは無く、椅子に掛けていた黒いコートを再び羽織る





「カルシファー、マルクルに伝えておいてくれるかい?少し遅くなる、と…」





そうカルシファーに言い残し

自分達二人はドアへと近寄る
ノブトヘと手のを伸ばし、上のプレートが音を立てて動いた
変わった色先は




















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2004/12/16

久々連載更新
まだソフィーを出せない…(汗)
じ、次回は出したいなぁ…無理っぽい


web拍手orBBS等でご感想頂けると光栄です
誤字・脱字報告も是非(笑)




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