BELL LIBERTY SCHOOL、通称BL学園
全国から選ばれ一芸に秀でた
才能豊かなエリートのみが通うことが許される
半ば、都市伝説化とした、誰もが憧れる学園
その学園を今、
自分は足を踏み入れて校門を潜った
*secret life* act.1
、高校三年
最近までごく普通に県立高校へ通っていた
放課後になったら友達と遊んで
他愛のない話をしながら帰る
そんな普通の日常が続くと思っていた
ある日突然届いた手紙の内容には
『貴殿の本学園への入学を許可します』
という文字が羅列的に並んでいた
封筒先を見ると何度か噂を耳にするエリート学園
BL学園と書いてあった
何故自分宛にこの封書が来たのだろう
最初は理由が分からなかった
けれど数日後
再びポストの中には不振な手紙が入っていた
今度は宛先がなく只の白い封筒だけ
その中に書いてあった事を見て
自分はこの学園に入ることを決心した
思い出の片隅にしかない優しい笑顔
いつも笑っていた
いつも傍に居てくれた
貴方を探す為に------------
* * * * * * *
校門を潜り、暫く歩くと広い中庭に出た
緑豊か、まるで此処が学園内だとは思えない程
そして壮大な広さはを迷わせた
『…此処は…何処だ…』
足を進めても一向に自分の目的地にたどり着かない
まだ入学の挨拶が済んでいない
の向かう場所は理事長室
しかしこの広い学園の中
一体何処から入ればよいものかさえ分からない
『あー…確か学校案内に地図載っていたはずなんだけど…』
そんな事を考えながら
校内を散策する
今は休み時間なのか授業中なのか分からない
転入初日目
は前途多難な状態に陥っていた
『うぅ〜早くしないと時間に間に合わないかもしれないっつーのに…』
小さなメモを片手に歩き出す
その所為で目の前に人が迫ってきていることなど分かるはずもなく
ドンッ
という音と共に
自分の体は投げ出された
『うぉっ!!?』
案の定ぶつかり後ろの芝生へと腰を付く
幸い何処を捻る事もない
『痛…』
「大丈夫ですか？』
『あっ!すみません…こっちが余所見していて…』
その後の言葉が続かなかった
否、目の前に居る人物に驚きが隠せなかった。というべきで
銀の髪、紫の瞳
自分より背が高くすらりとした身体
自分の家系は潤日本系で家族は全員漆黒の髪、瞳だった
この様な髪の色を見たことがなかったから
は暫くの間目を奪われた
「あの……大丈夫ですか？」
『あっ!はい、大丈夫。ちょっとボーっとしていて…すみません』
「それは安心です」
にこっと笑った笑顔は
本当の笑みなのか、それとも裏を隠したような笑みなのか
そんな違和感が背筋を流れた
別に悪そうな人って訳でもなさそうだけど…
あぁ…この人に理事長室の場所を聞かないと
時間がないのだから
『あっ!あの…理事長室って何処にあるか分かりますか…？迷ってしまって』
「もしかして…転入生の方ですか？」
『はぁ…まぁそんなところです』
こっちもつられて敬語口調になってしまう
ふむ、相手は少し考え立ち上がった
「理事長室は此処の階段を登った先にありますよ」
そう笑顔を付けたし
腰をつけたままの俺に手を差し出してくれた
その手につかまり体を起こす
握った手の平は暖かかった
『有難う』
「いいえ、こちらこそ」
『？』
「こちらの話です。…それより急いでいらっしゃるんでしょう？」
『え？あぁ時間が…』
自分の時計を見るとす出に約束の時間を過ぎていた
ヤバイ…転入早々から遅刻…
急いで教えてもらった道筋を確認する
『あ、有難う御座います』
「いえ、またお逢いできたら良いですね」
『？そ、それじゃぁ』
その人を背にし
階段を駆け上がる
白く整えられた構想は自分好みだった
今日から此処での生活が始まる
女としてではなく
男としての
として-----
不安でもある高揚感を抑えながら
俺は理事長室へと走った
「……さんですか」
呟いた言葉は
誰も居ない中庭へと消えて
その場から姿を消した
*next..........
※間違い箇所が有りましたらメルかweb拍手でご指摘下さると光栄です
連載第二段です…
最初から七条氏を登場(笑)偽くさいですが…
現時点でヒロは七条が年下とは分かっていない設定です
さぁ、次は誰を出そうかな…
果てしなく広がる妄想世界に全身突っ込んでいますから
ご感想等はBBSかメルにて下さると嬉しいですｖ
このキャラの夢が読みたい、とか参考になりますので
2004/09/18
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